参考にしたい!ギャラリーオーナーの「アートのある住まい」
参考にしたい!ギャラリーオーナーの「アートのある住まい」
今回は、明治神宮近くにあるアートギャラリー「VIGLOWA(ヴィグロワ)」オーナーの篠原英智さんに、自宅でアートを飾る際に参考になるコーディネートのコツを教えていただきました。
アートギャラリーは、まだまだ一般の人には入りにくいイメージがあり、一歩踏み入れることに高いハードルを感じている人も多いのが現状。
アートに無知だと相手にされないのでは・・・?という不安もあると聞きます。
しかし、VIGLOWAは、アートの初心者でも安心して入ることができるギャラリーなのです。
オーナーの篠原さん自身、以前家にアートを飾りたいと思ったとき、
「本格的なギャラリーは敷居が高すぎるけれど、百貨店のポスターショップでは安っぽすぎる」
と感じたことがあり、そのことがギャラリーを始める発端だったのだそう。
たしかに、一般の方が生活空間に飾るアートを探すとき、“ちょうどいい”ギャラリーって少ないかもしれません。
篠原さんご自身の「こんなギャラリーがあったらいいのにな」という思いが形になったのが、ギャラリーVIGLOWA。
だから、難解なアートではなく、暮らしに寄り添うアートを取り扱う、一般消費者に近い感覚のギャラリーです。
アートを売るのではなく、アートのある豊かな暮らしを提供する。
ただアートを販売するギャラリーでなく、「暮らしにどのようにアートを取り入れるか」まで提案してくれて、飾り方のコツなど小さなことでも色々と相談に乗ってくれるという頼もしさ。
実際、「いざアートを買ったものの、飾ってみたらなんだかイマイチ・・・」ということは意外と多いので、気軽に相談できるというのはだいぶ助かります!
篠原さんはとっても優しいので、こんな初歩的なこと聞いてもいいのかな・・・?と心配する必要もありません。
これまでアートを買ったことがないという方が、VIGLOWAではじめてアートを買うことも多いというのも納得です。
「アートで素敵な空間をつくりたい」という方には、特にオススメのギャラリー。とっても心強い!!
では、篠原さんのご自宅のアート空間を見せていただきながら、アートコーディネートのコツを学びましょう!!
よくある3LDKマンションのリビングダイニングにアートを飾ってみました。
赤いソファが、一点に視線を集中させ空間を広く感じさせます。リビングとダイニングスペースが一緒になっている場合は、ソファの後にあるアートとダイニングテーブル側の壁に飾るアートをメリハリをつけた方が気分が変わるでしょう。
書斎には、好きな本に囲まれて、好きな音楽を聞きながら、自分の世界を楽みましょう。
モノクロの銀塩プリントは、やっぱり本物感が漂います。印刷物のポスターとはひと味違う、コクのあるブラックは、目に見えない何かを感じさせてくれることでしょう。
日本では、大人の男性の約8割が「昔、おれはワルだった」と口にしたことがあるそうです。
植田敏之のeast westシリーズは、ちょっとハードボイルドな男のロマンです。
壁やちょっとしたコーナーをおしゃれに飾り付けることができたら、「うちで食事でもしない?」と友達に連絡したくなりますね。
クリスマスシーズンには、自宅に友人を招いてホームパーティを開くのもいいかもしれません。
間接照明にし、さらにいつもよりちょっと照明を暗くしてキャンドルに火を灯すと、ぐっと素敵感がアップします。
キャンドルの灯りは赤味が強く、あたたかみがある色温度なのでゴールドのフレームなどが合うかもしれません。
もちろん、シルバーの装飾的なフレームでも赤味の光を浴びて少しゴールドっぽく見えるので、冷たい感じがしません。実例写真のアートフォトのフレームはシルバーですが、キャンドルの灯りを受けてゴールドっぽくも見えます。
空のフレームの前には、アンティークの書籍と脚付きプレートを置くとそれ自体が絵画のようにも見えます。
玄関から廊下を通り抜けてリビングに辿り着く途中、通りすがりにさりげなく目に触れる演出を試みてみました。
リビングの収納扉の上にちょっとしたスペースがあれば、アイデ ア次第で素敵空間に早変わり。
手持ちのアートがあまりない場合は、カラの額縁だけで飾ってみましょう。額の中にキャンドルを入れてみるのもいいかもしれません。一瞬、絵画なのか実物なのか見間違うような驚きと喜びが生まれるでしょう。
統一感のないようなモノでも、黒の要素をうまく取り入れればどんなモノでも調和させ、空間を引き締めてくれます。
それは、お気に入りのモノを集めた時の情熱が、モノに乗り移り存在感のあるオーラを発しているのかもしれません。
実例写真のようにいろいろな額縁が混在していてもまったく気になることはありません。
この場合、ポイントは楽譜のメロディーを奏でる音符のように大小のリズムと高さのメリハリをつけることです。
子供達に部屋を取られて、書斎を持てないお父さんへ。
リビングのコーナーにシングルソファを置いて、自分のコーナーを作ってみてはいかがでしょうか?
部屋に閉じこもって家族と断絶するよりも自らをオープンにして、みんなが接しやすくするのが家庭円満の秘訣です。
家族が寝静まった休日の深夜に’50年代のジャズがスピーカーから静かに流れ、そんな壁面には仕事に疲れを癒してくれる高崎勉の作品、silhoetteがお勧め。
篠原 英智 hidetoshi shinohara
部屋に飾るアートを販売するギャラリーVIGLOWA 代表取締役
1959年6月7日北海道生まれ。
部屋に飾るアートを買いたいと思ったとき、「本格的ギャラリーは敷居が高すぎるが、百貨店のポスターショップでは安っぽすぎる」という自らの体験から、「こんなアートギャラリーがあったらいいのになあ?」という思いでVIGLOWAを設立。生活空間にしっくりくる作品を取り扱っている。アートを売るのではなく、アートのある豊かな暮らしを提供する。
VIGLOWA http://viglowa.co.jp/
2014年03月28日掲載
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